shiBano日記
道具を通して見る暮らし
先日からお伝えしております阿武小学校3年生との授業。
昔の暮らしと道具シリーズは今回で最後となりました。
今回は奈古浦地区に昔から住んでいる皆さんにご協力いただきましたよ。
昔の道具をshiBanoの近所の元呉服店の蔵からたくさんお借りして、実際に昔の道具を見ながら当時の様子をお話ししていただきました。
昔は道がコンクリートで舗装されていなかったため、道に穴を掘ってビー玉遊びをしていたことや、小学校の教室の後ろに囲炉裏があってお弁当が冷えないようみんな並べていたことなど、今とは違った暮らしをたくさん教えていただきました。
昔の教科書やノートも見せてもらいましたよ♪
子どもたちも見慣れない道具や昔の暮らしのことを聞き、驚きながらも興味深そうにお話を聞いていました。
お話を聞く中で「いいなぁ!!」という声が上がることも。
羽釜で炊いたご飯の美味しさのように便利だから優れているのではなく、それぞれの良さがあることも感じてもらえていたら嬉しいですね◎
これまでの授業のように本物の道具に触れ、実際に使っていた人に話を聞くというのは子どもたちにとって、とても貴重な経験だと思います。
阿武小学校では地域の方と子どもたちのふれあいを大切にしています。
今回協力してくださった皆さんも「最近よく小学校に行くからね、まちでたまに声かけられるんよ」と嬉しそうに話されていました。
そんな関わり方ができるのも阿武町の良さなんだろうなぁと感じました。
記事/吉岡
奈古浦のシンボル
現在、奈古浦地区で阿武小学校3年生と社会科の授業をおこなっています。
今回は河野酒造の河野とみ子さんにご協力いただき、酒蔵の中で授業をさせていただきました。
河野酒造の酒蔵は、酒造りを辞められた現在でも地域のイベント等に利用され、町の人に愛されている建物です。
初めて入る子どもたちは酒蔵に興味津々。(あぶのべっぴん市等で建物に入ったことがある子もいました)
「広い〜、怖い〜、すごい〜!」など感想も様々です。
まず最初にshiBanoスタッフが日本酒とは何か、日本酒はどのような工程を経て作られるのかを説明しました。
日本酒は、日本を象徴する文化の一つです。
古くから節目を迎える時や、祭事などに用いられてきました。
他のお酒と違い、神聖な意味合いがあることを子どもたちに知ってもらいました。
続いて、酒造の設備や保管してある道具を見学。
こちらは米を蒸すための かまど。大きさにビックリ。
下には火を炊くために、人が一人入れる空間があります。
この かまどから出た熱と煙は、中庭にある煙突から逃げていきます。
奥に見えるのは「もろみ」を絞る機械です。
もろみは木綿袋に入れて絞ります。袋には殺菌作用のある柿渋を塗っていたそうです。
ここで絞って出てきたものが日本酒に、そして残ったものが酒粕になることを子どもたちは学びました。
子どもたちが見上げる煙突のてっぺんには避雷針があります。
普段は奈古浦地区のシンボルとして静かに佇んでいますが、奈古の町を落雷から保護しています。
この煙突は酒造りの役目を終えた後も、住民の安全を守っていたんですね。
授業が終わる頃には「ここに住みたい!」と言った子もいました(笑) 酒蔵に愛着を持ってくれたようです。
大人になったときに、この建物や阿武町での体験を誇らしげに語ってくれると嬉しいですね。
記事/小野
住み慣れた土地の魅力を知る
自分が生まれ育った場所の魅力って、なかなか気づきにくいもので。
阿武町のいいところってなんだろうと町の方に聞いてみても、「なんもないよね」とおっしゃいますし、私自身「なんだろう」と考えることもあります。
そんな阿武町で地元学調査というものが行われました。
地元学とは、その土地の人から文化や暮らしのことを聞き、学ぶこと。
島根県立大学、北九州市立大学、熊本大学の学生さんらが奈古浦地区の調査に挑みました。
今回は路地の魅力発見をテーマに
「西地区」「浜地区」 「釜屋・美浜地区」
の3グループに分かれての調査となりました。
それぞれ地域の方と町歩きをしながら情報収拾を行います。
通りすがりの方にもお願いしてお話しを聞いたりもしましたよ♪
周りの家のことや行事のこと、お祭りのことなどいろんなことを学んだ後はまとめ作業!
そしていざ発表!!
それぞれ担当地区についてこのようにまとめていましたよ🍀
・釜屋・美浜地区
・西地区
普段住んでいる人からするといつもの路地も、違う方向から見ると魅力いっぱいの場所になるんですね♪
ある学生さんは、昔からの路地の中にできた新しい動きなどをあげて、「昔と今が交わる路地」と表現していました。
この奈古浦地区は実は100年前からほとんど変化していない路地のある街並みです。
そんな暮らしの中に路地に新たな動きが生まれるのはまさに「昔と今が交わる路地」ですね✨
発表を聞いていた方も、なんだかちょっと照れくさそうに聞いていましたが嬉しそうにされていました🍀
どうしても「あれがない、これがない」と無い物ねだりをしてしまいがちですが、今回の地元学のように「今ある魅力」を見つけ、大切にしながら暮らしていきたいですね◎
記事/吉岡
田舎暮らしを考えている方へ
新型コロナウィルスの影響からか、暮らし方を見直す方が増えてきたのではないでしょうか。
その中で地方移住を考える方も多いと思います。
しかし地方への移住には少なからず不安はあるもの。
そんなみなさんにおすすめ動画のご紹介です!!
コロナの影響でオンラインでの開催となった「福賀大農業まつり オンライン特別版」
その中の企画で都会に住む人たちの田舎へのイメージや疑問を集め、実際に住んでいる人たちが答えていくというものがありました。
その動画がなんとこの度一般公開されました✨
町長も交えてのぶっちゃけトーク。
ぜひ移住のご参考にしてみてくださいね♪
動画はこちらから!!
https://www.youtube.com/watch?v=ud4x_bTM2x8
記事/吉岡
無角和種100周年記念シンポジウム
先日、無角和種100周年記念シンポジウムが開催されました。
無角和種の起源は大正9年に現在の萩市大井にアバディーンアンガス系の種雄牛が導入されたことに始まります。
今年は、それから100周年にあたる年です。
今回のシンポジウムは、牛に携わる専門家の方々が全国から集結する豪華な公演。
基調公演を行ったのは公文喜一さんです。
公文さんは、高知のみで生産されている希少な「土佐あかうし」のブランド化推進・PR活動を行い、ブランド和牛として流通させることに成功。
「A5」「A2」 といった今までの和牛の評価指標ではなく、「TRB格付」という独自の評価指標を作り、土佐あかうしの価格向上を果たしました。
パネルディスカションでは、専門家の方々がそれぞれの立場から牛の知見、無角和種の特質や可能性について語りました。
私が特に印象に残ったのは、東京・赤坂のイタリアン「VACCA ROSSA」でシェフを務める、渡邊雅之さんのお話。
・今、お客さんはヘルシーなものを求めることがスタンダードになりつつある。
・草をよく食べていた牛は味が濃く、よく運動して育った牛は筋繊維が高密度で美味しい。
・穀物を食べた牛の油は消化しにくい。一方、粗飼料(草や草を元に作られたエサ)をよく食べた牛の油は、軽やかで、胃がもたれることがない。
等々、興味深い話が沢山出てきました。
シンポジウムを聴講し、無角和種の新たな可能性を感じることができました。
ご興味のある方は下記URLからYouTubeにてご視聴ください。
https://www.youtube.com/watch?v=aaIAlc2hefY&feature=youtu.be
記事/小野