shiBano日記
奈古浦のシンボル
現在、奈古浦地区で阿武小学校3年生と社会科の授業をおこなっています。
今回は河野酒造の河野とみ子さんにご協力いただき、酒蔵の中で授業をさせていただきました。
河野酒造の酒蔵は、酒造りを辞められた現在でも地域のイベント等に利用され、町の人に愛されている建物です。
初めて入る子どもたちは酒蔵に興味津々。(あぶのべっぴん市等で建物に入ったことがある子もいました)
「広い〜、怖い〜、すごい〜!」など感想も様々です。
まず最初にshiBanoスタッフが日本酒とは何か、日本酒はどのような工程を経て作られるのかを説明しました。
日本酒は、日本を象徴する文化の一つです。
古くから節目を迎える時や、祭事などに用いられてきました。
他のお酒と違い、神聖な意味合いがあることを子どもたちに知ってもらいました。
続いて、酒造の設備や保管してある道具を見学。
こちらは米を蒸すための かまど。大きさにビックリ。
下には火を炊くために、人が一人入れる空間があります。
この かまどから出た熱と煙は、中庭にある煙突から逃げていきます。
奥に見えるのは「もろみ」を絞る機械です。
もろみは木綿袋に入れて絞ります。袋には殺菌作用のある柿渋を塗っていたそうです。
ここで絞って出てきたものが日本酒に、そして残ったものが酒粕になることを子どもたちは学びました。
子どもたちが見上げる煙突のてっぺんには避雷針があります。
普段は奈古浦地区のシンボルとして静かに佇んでいますが、奈古の町を落雷から保護しています。
この煙突は酒造りの役目を終えた後も、住民の安全を守っていたんですね。
授業が終わる頃には「ここに住みたい!」と言った子もいました(笑) 酒蔵に愛着を持ってくれたようです。
大人になったときに、この建物や阿武町での体験を誇らしげに語ってくれると嬉しいですね。
記事/小野