shiBano日記
2020 / 12 / 22 17:00
和紙づくり
先日、和紙の原料となるコウゾについての記事を書きました。
今回は個人でもできる和紙の作り方と、その工程をご紹介しようと思います。
まずは原料となるコウゾを準備します。
皮の表面にブツブツとした突起があるのが特徴です。
しなやかな為、鎌で刈り取る際にはケガをしないように注意が必要。
刈り取ったものを1時間程度蒸します。
鍋でもできますが、ドラム缶を用いて蒸すと、一度に大量に処理を行うことができます。
最初の写真は、コウゾを蒸すためのドラム缶を加工しているところです。
柔らかくなった皮に刃で切れ目を入れ、剥きます。
蒸した直後はツルンと簡単に取ることができます。
さらに取った皮の外皮を削ります。紙として使用できるのは、靭皮(じんぴ)と呼ばれる内皮の部分のみ。
処理が終わった靭皮。
お湯にコウゾと炭酸ナトリウムを入れ、1時間〜1時間半 ほど煮ます(鍋はステンレス製がよいです)。炭酸ナトリウムの量は皮の重さの約15パーセント。 この工程で、つながっている繊維がバラバラに解けます。
煮終わった皮は水にさらします。
水を絞り、金槌で叩きます。この時、残っている外皮のチリなどを取り除きます。
叩き終わった物を5ミリ程度に切り分けて、3分程度ミキサーにかけます。
作りたいサイズの木枠と、ステンレスメッシュを用意。
ミキサーにかけたものを漉くための容器に移し、水とネリ(繊維を分散させるもの)を入れ、繊維が均一になるように漉きます。
漉き終わったものは平らな場所で乾かし、完成です。
自然から原料を採取しイチから自分の手で何かを作り出す、という体験は田舎だからできること。
興味のある方は、是非一度チャレンジしてみてください。きっとハマります!
記事/小野