shiBano日記
まちに愛される美容院
宇田郷 郷地区で45年間美容院を営んできた中村雅子さんにお話を伺いました。
実は初めて伺った中村美容院さんですが、初めてきたと思えないほど居心地の良い空間がそこにはありました。
「田舎だから」と思われたくない
自分が髪を綺麗にした人を近くで見ていられる環境だから、気にかけてみているようにしていますね。それで、次はこうしてあげようかなって。
田舎にいるから綺麗になれない、ではなく「田舎でそんなに綺麗にしてもらったの!?」と思ってもらえるように講習に行ったり勉強したりしています。
それとお客さんに出しするおやつは手作りする事が多いですね。
この人は甘いものが好きだから、こんなものを用意しよう」とか「おしるこが食べたい」って言われたら、パーマの待ち時間に作ったりとか。
お客さんに喜んでもらえるのが1番ですね。
地域の人の優しさに助けられて
この地域の人はみんな優しいんです。
今までも地域の方に支えてもらって、育ててもらってきました。
子育て時期は子どもをおぶって仕事をしていても「ええよ、大丈夫よ」と言ってもらえていたり、忙しい時にはお客さんが掃除までしてくれたこともあって。参観日の日でも快く「行っておいで」と言ってもらいました。
本当に感謝しています。
やっぱり、この地域も高齢化が進んでいて、昔からの馴染みのお客さんを見送ることもありました。そんな地域だからこそ、福祉美容師の勉強をしようと思い講習に行きました。
お店ではお客さんの悩みを聞くこともよくあるので、心のケアや話の聞き方などは本当に勉強になりましたね。
そうしてお話を聞いていると、帰るときには表情がパァっと明るくなる方や「今日ここにきて良かった」と言ってくださる方もたくさん見てきました。
髪も心もスッキリして、軽くなって帰ってもらえたらと思っています。
これからもこの地域とともに
「今日は暇だから」とおしゃべりしにくる人も多くて。中には9時ごろに来て17時に帰っていく方もいらっしゃるんです。
お客さん同士でもおしゃべりするし、来た人が1人でだまってることなんてないんですよ。
他にも、電話がかかってきたかと思えば「〇〇病院の電話番号教えてーね」とか、「ここに置いてたらよく売れるんよー」って言って物を売りに来たり、なんでも屋みたいになってます。
でもそうやってこの地域の皆さんがよく可愛がってくださるから、私も頑張れるんです。
だからどんなに疲れていても、電話がかかってきたら体がピーンとなって動けるし、仕事を嫌だと思った事がないんです。
それは本当にお客さんのおかげ。
お客さんの喜ぶ顔を1番に、これからも続けていきたいですね。
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取材にはご近所さんや常連さんも駆けつけてくださって、終始にぎやかな時間となりました。
カットはさることながら、「シャンプーが上手でとても気持ちがいいのよ」と常連さん。
小学生の時によく通っていた男の子もここのシャンプーが大好きで、手書きのポスターも作ってくれたそう。
まちの人に愛される中村美容院。
これからもまちの美容院として続いていって欲しいですね◎
中村さん、取材のご協力ありがとうございました✨
今回の取材のインタビュー動画がYoutubeにてご覧いただけます。
ドキュメンタリー阿武町暮らし
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