shiBano日記

2021 / 02 / 20  15:00

地域に根付きながら

地域に根付きながら

 YouTube 】阿武町暮らし「すまいのハナシ」vol.1
 上記リンクからインタビュー動画を
ご覧になれます。

 

2017年に阿武町に移住し「はしもと窯」として作陶活動をされている橋本一成さん。


橋本さんの作る器は、生活に馴染みやすい優しさを感じます。
今回はそんな器を作る橋本さんにお話を伺ってきました。



―陶芸のために移住をすることは陶芸の世界では良くあることなんですか?

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僕が修行していた唐津では、唐津焼きを学ぶために佐賀県外から人が集まり、その後唐津市内で窯を開くことが多い場所でした。
だから陶芸をするために”移住”というのは割と普通だったのかも。

萩焼の場合は代々家業として継がれていく窯元が多く、外部の人が入ることは少ない環境なんですが、阿武町にはそう言う窯元も阿武町にはなかったのでそう言う点ではよかったですね。



―阿武町は便利がいい場所とは言えませんが、なぜ阿武町に?
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ガス釜付きの物件

自分の窯を作る場所を探していたときに、本当にたまたま阿武町の空き家バンクでガス釜のついた家を見つけたんです。

若手作家が独立する時って土地代の安さで探すことが多くて、そうなると結果的に人里離れた山の中は多くなるんです。

それに比べると阿武町の環境は便利が良く住みやすい場所ですよ。もともと萩市の出身で阿武町にも昔から遊びによく来きていて。全く知らない土地ではないので、そこまで移住に対する抵抗や不安もありませんでしたね。



―阿武町に移住してみて町の人との関わりはいかがですか?
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土をこねる作業は力仕事

規模が小さく人口も少ないことからこそ、個人の声が届きやすい役場との距離感や、人と人との繋がりが自分にとっては心地いいですね。
自分がしっかり意見を言えば聴いてもらえる環境も魅力だと感じています。

shiBanoのイベントで会った人とサッカーの話をしていたらサッカークラブに誘ってもらって。
いつも1人黙々と同じ姿勢で作業をするため奥さん以外誰とも話をしない日があったりするんですが、サッカーの練習に行くことで運動不足の解消にもなるし、違う職種の人と話ができることが気分転換にもなっていますね。 

 

 ―薪窯を作り始めて、周囲の人の反応はどうでしたか?
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窯に使うブロックも手作り

薪窯を作り始めてから周りの方達に”焼き物をやっている人”と認識され始めましたね。
みなさん何を作っているのか興味津々で、中には「お風呂を作ってるの?」と言われる方もいて。
お散歩中に足を止めて話しかける方や、定期的に進捗状況を確認しに来る方もいますよ。

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阿武町に来て今年で4年目を迎える橋本さん。
6月には岐阜県のギャラリーで若手作家を対象にしたグループ展が行われるそうです。
町の方と関わりながらの作陶活動をこれからも阿武町で続けていってほしいですね。


記事/吉岡