shiBano日記

2020 / 09 / 01  17:00

チャンスと捉えて

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阿武町福賀地区の農家、白松博之さんの農園にお邪魔しました。

 

ご家族で農家経営をされており、現在は長男の靖之さんを中心に生産を行っています。

農園では主に白菜、レタス、オリーブを栽培しています。

 

白松さんは農園経営の他にも、農家民宿などの様々な活動を通じて、地域づくりを行ってきました。

そんな情熱的で活動家の白松さんにこれまでの経緯を伺いました。

 

 

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まず見せていただいたのは福賀地区西台にある圃場(ほじょう)。

こちらは全面マルチと呼ばれる栽培方法を採用しています。

この栽培方法は白松さんが長野県に視察に通い、学んできたものです。

 

 

 

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平成元年、白松さんは長野県で行われている先進的な農業の技術を学ぶため視察へ。

 

そこで桁違いの収益を上げている農家さん達を目の当たりにし、技術を阿武町に持ち帰ろうと決意。

 

農家さんの企業秘密でもある栽培方法を何とかして教わるため、白松さんは800kmもある長野県まで夜行バスを使って足繁く通ったそうです。

通い始めてから3年目、そんな白松さんの想いを現地の農家さんも認め、ようやく技術を教わることが実現しました。

 

そしてその技術を福賀で再現することに挑戦。最初はトウ立ちなどの失敗もありましたが、改良を重ねて現在では約2町もの圃場を運営しています。

 

※トウ立ち = 花を咲かすための花茎が伸びてきた状態のことで、葉が硬くなり食味が落ちてしまう。

※1町 = 9900m2

 

 

 

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平成10年に防風林の枝打ち作業をしている際、白松さんは8mの高さから転落してしまいます。一命を取り止めましたが、その後は車椅子生活となりました。農業も軌道に乗り、これからという時の事故であったため、そのショックは計り知れません。

 

しかし白松さんは、その後の人生を全く諦めませんでした。今から何ができるのか、せっかくこの状況になったならば”チャンスと捉えなければ”と考えたそうです。

 

その後

山口県初の農家民宿「樵屋」の開業、自然や文化・暮らしを伝える場「あったか村」の設立や、豊かな環境を利用した自然体験や木工体験の提供、やまぐちオリーブ協会の設立、町議会議員活動、等々。数えられないほどの活動を行い地域づくりに貢献されてきました。

 

下記ホームページから白松さんの様々な活動を見ることができます。

ちなみにこのホームページは、1からWebについて学びご自身でコードを記述して作成されたとのことです。すごい、、。

 

農家民宿 樵屋(きこりや)

http://www.haginet.ne.jp/users/kikori/#

 

 

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靖之さんにもお話を伺いました。

 

現在は家族経営で農業を行っていますが、将来的には労働力を増やして収穫規模、品種の拡大も視野に入れているとのことです。IターンやUターンの方、年齢問わず”やる気がある方はぜひ”とおっしゃっていました。

条件によっては(労働力等のリターンを提供してもらう前提で)新規就農者に農機具を貸すことを検討しているとのこと。

 

 

現在阿武町にはまだ多くの利用可能な農地があり、農業先進地に並ぶようなポテンシャルがあると白松さんはおっしゃっていました。

新規就農にご興味がある方はぜひ一度、阿武町に訪れてみてはいかがでしょうか。

 

 

記事/小野